『全修。』1話の元ネタ徹底解説！巨神兵やラピュタ要素の意図とは？

2025年冬アニメとして話題沸騰中の『全修。』。第1話「始線。」では、名作アニメを彷彿とさせる演出が多く盛り込まれています。

特に『風の谷のナウシカ』に登場する「巨神兵」や、『天空の城ラピュタ』の「滅びの言葉」へのオマージュと取れるシーンが注目を集めています。

この記事では、第1話に込められた元ネタの背景や演出意図を詳しく解説し、『全修。』の魅力をひも解きます。

『全修。』1話の巨神兵オマージュとは？

アニメ『全修。』って1話は庵野秀明さんの巨神兵、2話は板野一郎さんの板野サーカスがクライマックスで映ってたけど、毎回「過去に有名アニメーターが手掛けたカッコいいシーン」を再現して見せるという趣向なんだろうか？（3話は金田伊功さんの金田アクションだったりしてw） pic.twitter.com/kjhQ2jf1Xt

— タイプ・あ～る (@hitasuraeiga) January 13, 2025

『全修。』第1話「始線。」では、名作アニメ『風の谷のナウシカ』を彷彿とさせる巨神兵風の巨人が登場し、視聴者の間で大きな話題となりました。

ナツ子が描いたこの巨人は、敵ヴォイドを一掃する圧倒的な存在感を放ち、物語のクライマックスを彩ります。

ここでは、この「巨人」が巨神兵とどのような共通点を持ち、どのようにアレンジされているのかを詳しく見ていきましょう。

ナツ子が描いた「巨人」のデザインに隠された共通点

まず、この巨人を見た瞬間、多くのアニメファンが「これ、巨神兵じゃん！」と叫んだことでしょう。

巨人のデザインには、巨神兵を彷彿とさせる特徴がたくさん詰め込まれています。たとえば、口元の牙のような形状や瞳の造形は、まさに巨神兵そのもの。

また、巨人がヴォイドを一掃するシーンは、『ナウシカ』で巨神兵がその圧倒的な破壊力を見せつけた名シーンを彷彿とさせます。

巨神兵との違いと『全修。』ならではのアレンジ

ただし、『全修。』の巨人は単なる模倣ではなく、独自のアレンジが加えられている点も魅力です。

たとえば、火を噴くシーンでは、巨神兵が口から光線を放ったのに対し、『全修。』の巨人は目からビームを発射しています。

さらに、全体のデザインも巨神兵よりスタイリッシュで、未来的な要素が加えられているように感じました。

こうしたアレンジが加わることで、オリジナルへのリスペクトを保ちつつ、『全修。』独自の世界観にもマッチしています。

また、巨人の登場自体がナツ子の「全修力」の象徴となっており、物語における重要なメタファーとしても機能しています。

このように、『全修。』の巨人は、名作アニメへのオマージュと独創性のバランスが絶妙な仕上がりになっています。

ユニオの「バル…」はラピュタの滅びの言葉？

アニメ『全修。』の第1話がジブリ過ぎるw

←全修。　　風の谷のナウシカ→

しかもユニコーンのユニオが命をかけて呪文を唱えてるんだけど、最後滅びの呪文「バルス」って言いかけてるっぽいwww
いきなり今期大注目のアニメになった😂笑#全修　#ジブリ pic.twitter.com/29qLjgCfjL

— アニメ大好き星人(♀) (@anime1_jp) January 7, 2025

『全修。』第1話では、ユニオの自爆魔法のシーンが「滅びの言葉」を連想させるとして話題になりました。

その呪文は「バル…」という言葉で中断されましたが、多くの視聴者が『天空の城ラピュタ』の「バルス」を思い出したことでしょう。

ここでは、このシーンと『ラピュタ』の関連性や、「なぜ最後まで言わせなかったのか？」という意図について考察します。

自爆魔法の呪文と『ラピュタ』の関連性を考察

ユニオが唱えかけた呪文「バル…」は、明らかに『ラピュタ』の「バルス」を彷彿とさせるものでした。

『ラピュタ』において、「バルス」は天空の城を崩壊させる滅びの言葉として描かれており、その強烈なインパクトから日本アニメ史に残る名シーンとして知られています。

『全修。』のユニオも、自らを犠牲にして敵を撃退しようとする状況下でこの呪文を唱えました。そのため、呪文が持つ「滅び」を暗示するイメージが共通しており、意図的に『ラピュタ』を連想させる演出だったと考えられます。

なぜ「バルス」と言わせなかったのか？

しかし、『全修。』ではユニオが「バル…」と言いかけた瞬間に、ナツ子が描いた巨人が登場し、呪文は途中で中断されます。この「未完成の呪文」という演出にはいくつかの意図が隠されているように感じられます。

• まず、直接的に「バルス」と言ってしまうと、著作権やオマージュの範囲を超えるリスクがあります。そのため、ギリギリのラインを攻めた演出だったのではないでしょうか。
• また、「バルス」と最後まで言わせないことで、視聴者に「本当にあの言葉だったのか？」という考察の余地を与えています。
• さらに、呪文が完成しなかったことで、物語が「滅び」ではなく「修正」をテーマにしていることを際立たせています。これはナツ子の全修力が物語を救った象徴的な瞬間でもあります。

この「バル…」というシーンは、『全修。』が名作アニメに敬意を払いながらも、独自のストーリーラインを確立するための巧みな仕掛けといえるでしょう。

『全修。』が目指すアニメ文化へのオマージュ

アマプラで「全修。」ってアニメ視聴しましたが、ナウシカの巨神兵出てきて、クシャナが「薙ぎ払え！」っていうシーン再現しててめっちゃテンション上がった(笑)
現実の国から来たアーニメーターがどんなキャラを顕現させるのか楽しみっす🎵#全修 pic.twitter.com/7pjONOBBKB

— のり☆めぐタマ推しヘブバン5章続き早よ (@222mikulovely) January 6, 2025

『全修。』は、ただの異世界転生アニメではありません。

本作は日本アニメの名作に対する敬意と感謝を込めた、独特なストーリーと演出で注目されています。

特に第1話「始線。」では、巨神兵や滅びの言葉といった要素を取り入れつつ、それらを『全修。』の世界観に融合させたことで、視聴者を驚かせ、楽しませました。

名作を再現しながら独自性を追求する姿勢

『全修。』は、名作アニメの象徴的なシーンや要素を忠実に再現しながらも、作品独自の視点とアレンジを加えることに成功しています。

例えば、巨神兵風の巨人のデザインや演出は、原作へのオマージュを感じさせつつ、火を目から放つというアレンジで新たな魅力を生み出しました。

こうした手法は、視聴者が名作アニメを懐かしみつつ、『全修。』という新しい作品としても楽しめる絶妙なバランスを生み出しています。

視聴者が楽しめる「気づきの仕掛け」の魅力

『全修。』のもう一つの大きな魅力は、視聴者が「気づく楽しさ」を味わえる仕掛けです。

例えば、ユニオが唱えた「バル…」という呪文に『天空の城ラピュタ』を感じた人も多いでしょう。このように、隠された元ネタを見つけることで、視聴者は作品への没入感を高めることができます。

また、これらの要素は単なる懐古趣味ではなく、現代のアニメファンが「今」の視点で楽しめるよう工夫されています。こうした仕掛けが、アニメ文化への理解を深める入り口となっています。

まとめ：『全修。』1話が示すアニメ文化へのリスペクト

『全修。』第1話「始線。」は、名作アニメへのオマージュと独自性の追求が見事に融合した作品でした。

視聴者にとって懐かしさと新鮮さを同時に提供する内容は、単なるエンターテイメントにとどまらず、アニメ文化そのものへのリスペクトを感じさせます。

今後もどの名作アニメがどのように取り入れられるのか、視聴者は目が離せません。そして、『全修。』は「アニメ」という表現の豊かさと深さを再確認させる作品として、多くの人に愛されていくことでしょう。